第43回日本SF大賞エントリー募集についてのFAQ(よくある質問と答え)

エントリーとは?

「日本SF大賞」は第34回より、候補作選出にあたって「エントリー制」を導入しました。日本SF作家クラブ会員だけでなく、一般のファンや読者の方も、同等の権利でエントリーに参加できます。
みなさんが日本SF大賞の候補作としてふさわしいと考える「作品」(※「作品」の定義は別項で述べます)を、【エントリー(推薦)】してください。
エントリーされた作品のなかから、日本SF作家クラブ会員の【会員投票】によって、5作品ほどの最終候補作品が選ばれます。
そして、【選考委員の討議】により、最終候補作品のなかから日本SF大賞が決定されます。
つまり、あなたがエントリーしたことによって、あの名作やこの傑作が、日本SF大賞を受賞するかもしれません! エントリーは専用フォームへの投稿で受け付けます。

日本SF大賞選出の流れ

  1. 【エントリー】
    • 日本SF作家クラブ会員のほか、一般の読者の方々も参加
    • エントリー作品のリストを公開
      (人気投票ではないので数の集計はしません。また、すべてのエントリーは『大賞』候補として扱われます。
  2. 【会員投票】
    • 上記のリストを元に、日本SF作家クラブ会員による投票
    • 集計後、最終候補作品を選出
  3. 【最終選考会】
    • 選考委員の討議により受賞作を決定

エントリーできる「作品」とは?

前年9月1日から今年8月31日までに発表された作品(出版物や映像作品、公演、ゲーム、製品、およびこれらに関する業績も含む)が対象です。ただし、期間外に実質的に同一の作品が発表されていたもの(単行本の文庫化等)は対象になりません。
小説以外の作品は、エントリーするメディアを「漫画」「TVアニメ」等と必ず明記してください。また、メディアミックス等で複数の分野にまたがる作品すべてをエントリーしたい場合は「プロジェクト」としてエントリーしてください。

「完結」していない作品も対象となります。エンドマークがついている作品であっても、後に続編や関連作品などが発表されることもあり、「厳密に完結している」と定義するのは難しいためです。また、完結していなくても、なお評価されるべき「何か」がある作品は、エントリーを歓迎します。ただし、会員投票や最終選考の際、「完結していないこと」を理由に、評価が不利になる場合があります。

自薦・他薦は問いません。

同人誌、インターネット上の活動、自主制作ゲーム・動画・音楽等、インディーズの作品全般もエントリーできます。それらの場合、商業物に比して会員の目に触れている可能性が低いことは、ご承知おきください。

海外作品について

海外作品も、邦訳・日本版があるものならばエントリーが可能です。過去には翻訳はNGとされたこともありましたが、最近は製作体制が国際化したゲームのように日本作品か海外作品か明確に規定しにくいものも増えたため、現在はエントリーを妨げてはおりません。

エントリーの際の評価基準は国内作品と同様であり、「この作品が紹介されたことにより、日本SFの歴史に新たな側面を付け加えられた」と考えられる作品です。

エントリーには何を書けばいいの?

エントリーの際の評価基準は、SFとしてすぐれた作品であり、「このあとからは、これがなかった以前の世界が想像できないような作品」「SFの歴史に新たな側面を付け加えた作品」です。
推薦される方の、絶対評価、個人的な評価でかまいませんが、作品のどこが優れており、日本SF大賞にふさわしいかがわかるようなエントリーコメントをお願いします。

あらすじなどの作品紹介のみのエントリーは、お受けすることができません。

なお、作品を未読・未見の方への配慮として、コメントにネタバレ要素がある場合には、冒頭に【ネタバレ注意】の表記を入れてくださるようお願いします。
表記がない場合でも、運営委員会がネタバレ要素ありと判断した場合には、一覧に掲載する際に【ネタバレ注意】の表記を入れることがあります。ご了承ください。

web媒体で発表された作品は、広くエントリーを伝えるためにも、コメント文中にURLの記載をお願いします。URLが書かれていない場合、運営委員会が補足表記することがあります。

なぜエントリーが必要なの?

エントリー制導入の試みは、日本SF大賞設立当時の『「日本SF大賞」を設定するにあたって(昭和55年6月・小松左京/筒井康隆)』という宣言のなかで表明された「候補作品は、SFに関心の深い編集者、ジャーナリスト、ファン、読者の意見も参考にしつつ、」というビジョンを、より的確に反映しようとするものです。

この宣言文のなかの「日本SF作家クラブはSFを専業とするものの責任において、各年度における最もすぐれた業績を選び出し、これを『日本SF大賞』の形で表彰する」という基本的な性格付けについては、今回も変更しません。

日本SF大賞設立当時にくらべて、SFは我が国のメディアに浸透・拡散し、たいへん裾野の広いジャンルとなりました。
そのすべてのなかから「最もすぐれた業績を選び出す」には、相当量の作品とメディアに触れる必要がありますし、「自分は今年そんなに沢山SFを読んでないな」と思う方は、候補作を推薦するのをためらってしまうのではないでしょうか。

しかし一人で全メディアのSF作品をチェックするのは困難でも、自分の着目する分野で強いインパクトを感じたものをそれぞれ各人が推薦しあえば、広大なSFの沃野に光る星々を、とりこぼさずに発見できるかもしれません。
エントリーの基準が「相対評価でなく、絶対評価」であるのは、そのためです。
さらに、みなさんのエントリーコメントによって、その作品に興味を持ち、「読んでみよう」と思うファンや、「投票しよう」と思う会員も、 きっといらっしゃることでしょう。

熱いコメントをお待ちしています!


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