ウクライナに関しての声明文
日本SF作家クラブ理事会および賛同会員有志は、以下の声明を行います。
わたしたちは全ての戦争・侵略行為に反対します。
ウクライナで現在行われている武力行使がすみやかに終了し、一日も早く、ウクライナの人々が安心できる日が来ることを望みます。
加えて、核兵器を用いた安易な恫喝に対し、また、これを機会として核配備を進め、核兵器による恫喝の応酬を行おうとする行為に対し、人類の存続を危険に晒すものとして、強く非難し、反対します。
核兵器が使われることは二度とあってはなりません。
SF作家もこれまで、創作の力によって繰り返しそれを訴えてきました。
核兵器の恫喝合戦による破局、核実験が引き起こす連鎖的被害や、人類絶滅をふくめた核戦争後の凄惨な被害を描く多数の作品を通して、SFは核兵器の恐ろしさを幅広く伝え、核兵器抑止の一翼を担ってきました。
核兵器を用いた恫喝は、そのようにしてこれまで人類が少しずつ積上げてきた努力を無にし、破滅的な核戦争を近づけるものだと考えます。このような極めて無責任な恫喝が実行に移されないことを、わたしたちは心から願っています。
2022年3月2日
日本SF作家クラブ第3期理事会
(池澤春菜、榎木洋子、大澤博隆、太田忠司、霜島ケイ、
須賀しのぶ、長谷敏司、藤井太洋、門田充宏)および会員有志