『ジョン・サンストーンの事件簿』下 (マンリー・ウェイド・ウェルマン)
アメリカン・ホラーの巨匠、マンリー・ウェイド・ウェルマンが贈る連作短篇、完全網羅!
海外の怪奇幻想小説から、傑作を選りすぐり、一流の翻訳で、ホラー愛好者に贈るナイトランド叢書。第5期第2回配本!
アメリカン・ホラーの巨匠、マンリー・ウェイド・ウェルマンが贈る連作短篇、完全網羅!
呪法の綴られた稀覯書、持つ者を狂わせる魔剣、ドッペルゲンガーの怪異に、海千山千のオカルティスト……
謎と恐怖が、摩天楼の片隅で、ハードボイルド探偵に降りかかる!
数多の怪異と闇の学院の全貌を明るみにさらけ出す渾身の8編!
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サンストーンは立ち上がった。
そうするとき、彼はいつも激昂していた。
「シドンズさん、あんたは彼らの鉱物資源を独り占めにしたいのでは? そんな目論見に協力なんかするものか。
ぼくはロングスピアの側に立ちます。彼はまっとうで誇り高い、異教徒の紳士です。どんな民族でも信用できる人物です。
では、お引き取りを」
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爛熟の極みたる摩天楼ニューヨーク。
そこに居を構えるサンストーンのもとに、
北米や北欧やインドの先住民の末裔たちが訪れ、
あるいは麗しき伯爵夫人に甘言と魔の手が迫る。
魔女、呪われた曲刀、あるいはドッペルゲンガーといった怪異もまた、
次々と姿を露わにする。
魑魅魍魎の侵襲と世間の荒波にさらされながらも、
それでも善と良心に従う意味を、彼は行動で示してみせる。
かくして、短編として発表された
オカルト探偵ジョン・サンストーンの驚異に満ちた冒険の全貌に
触れることができるようになった。
下巻には、健部伸明と岡和田晃が中心となって、
「関連作品・参照作品リスト」もまとめている。
こちらを活用し、ウェルマンや関連作を
より広く深く知るための手がかりとしてもらえればと願う。
――岡和田晃(解説より)
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◎目次
「黄金の小鬼」
「ひづめ」
「凍火の文字」
「《極北》よりの妖術」
「ダイの剣」
「二重の呪い」
「リル・ウォーレンの最後の墓」
「呼び覚ますなかれ」
マンリー・ウェイド・ウェルマン大いに語る/健部伸明編訳
コラム=ロウリー・ソーンとモンテセコ伯爵夫人
〜シリーズを随所で彩る黒魔術師とじゃじゃ馬美女/待兼音二郎
解説=我らがジョン・サンストーン、その勁さと優しさよ/岡和田晃
関連作品・参照作品リスト/ナイトランド叢書編集部
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◎マンリー・ウェイド・ウェルマン
Manly Wade Wellman
1903〜86年。ポルトガル領西アフリカ生まれ。「ウィアード・テールズ」や「アスタウンディング・ストーリーズ」等のパルプ雑誌で健筆を振るい、アメリカン・ホラーの長老作家として、カール・エドワード・ワグナーら後続の作家に愛された。エドガー賞、世界幻想文学大賞、フェニックス賞、英国SF作家協会賞等受賞多数。オカルト探偵ジョン・サンストーンが活躍する本書と対をなす〈銀のギターのジョン〉や、『ルネサンスへ飛んだ男』(野村芳夫訳、扶桑社ミステリー)、「取り替え子(チェンジリング)」(渡辺健一郎訳、「ナイトランド・クォータリー」増刊号「妖精が現れる!」)、ウェイド・ウェルマンとの共著『シャーロック・ホームズの宇宙戦争』(深町眞理子訳、創元SF文庫)等著作多数。スペースオペラ〈キャプテン・フューチャー〉シリーズに参加、RPG雑誌「ソーサラーズ・アプレンティス」にも寄稿した。
(公式サイト)

書籍名:
『ジョン・サンストーンの事件簿』下
著者:
マンリー・ウェイド・ウェルマン
訳者:
渡辺健一郎、尾之上浩司、健部伸明、待兼音二郎、岡和田晃
出版社:
アトリエサード
発売日:
2025年08月08日
判型/ページ数:
四六判/256ページ
価格:
本体2500円+税
ISBNコード:
978-488375558