『我々は生命を創れるのか 合成生物学が生みだしつつあるもの』
研究室で試作される「生」と「死」
生命とは何か? それはどこで、どのようにして生まれたのか?
この「究極の謎」に、人類はいまだに答えられていない。
だが近年、「生命の起源」をさがす研究は大きな動きをみせている。
たとえば、生命誕生の地は従来、「海」が最有力とされてきたが、最近では「陸」が、さらには「宇宙」が支持を集めつつあり、「宇宙生物学」といわれる分野で活発な研究が進められている。
その一方では、「生命の起源がわからないなら、つくってしまおう」という考え方が現れた。時計の仕組みを知るためにまず時計をつくってみて、そこから仕組みを考えるように、まず「生命の起源」をつくろうという発想だ。
これが、現在の生命科学で最も注目されている「合成生物学」である。
その発展は目ざましく、「5年以内」に人工生命の実現をめざす研究者もいる。
そのとき我々は、その「生命」を「生命」と認めることができるのだろうか?
研究室で「生」と「死」の試作を続ける最先端の科学者たちは、「生命」をどのように考えているのだろうか?
科学だけでは割り切れない「究極の謎」に、気鋭の作家が挑む渾身作!
本書の主な内容
- 「がらくた生命」は存在するのか?
- キッチンでつくれる「人工細胞のレシピ」
- 光合成をして「成長」する人工細胞の登場
- フランケンシュタインの大腸菌
- 人工細胞・人工生命の「慰霊碑」
- 生命に刻まれた宇宙の非対称性 ほか
(公式サイトより)
書誌データ
- 書籍名:『我々は生命を創れるのか 合成生物学が生みだしつつあるもの』
- 著者:藤崎慎吾
- 出版社:講談社
- 発売日:2019年8月20日
- 判型/ページ数:新書判/320ページ
- 価格:本体1100円+税
- ISBNコード:978-4-06-516778-6
- Webサイト:『我々は生命を創れるのか 合成生物学が生みだしつつあるもの』 | 講談社