『丘の上 豊島与志雄 メランコリー幻想集』
2018年2月27日発売 | 豊島与志雄(著)、長山靖生(編) | 彩流社
太宰が最も尊敬し、芥川、川端が恐れた作家 豊島与志雄の全貌が明らかになる代表作が 現代仮名遣いによって甦る!
芥川龍之介に「山間の湖の如く静かなのは、豊島与志雄氏の作品である」と言われた豊島は、「忘れられた作家」と呼ぶにはあまりにも大きな存在である。
太宰治、坂口安吾、田中英光らは豊島を深く尊敬した。
太宰は「先生も、私と同様に、だらしがない。そうして、日本で、いちばんの教養人だ」と評し、川端康成は、「終始孤高の高士であるが、そのひとりの世界では魔につかれて、なにをしているかわからぬ怪物である」と言った。
本書では、初期の作品から戦後のものまで収録しているが、どの時期の作品も、深いメランコリーの影が射している。
そして終始一貫して理知的であった。
怜悧さ故の虚無感に包まれながら完璧への希望をも持ち続けた隠れた名作をお届けします。
収録作品
- 蠱惑
- 悪夢
- 都会の幽気
- 丘の上
- 常識
- 食慾
- 逢魔の時
- 球体派
- 怪奇な話
- 碑文
- 白塔の歌
- 秦の憂鬱
- 沼のほとり
- 聖女人像
- 絶縁体
解説 知性が持つ感性と、感性が持つ知性と 長山靖生
(公式サイトより、文責:高梨治)
書誌データ
- 書籍名:『丘の上 豊島与志雄 メランコリー幻想集』
- 著者:豊島与志雄
- 編者:長山靖生
- イラスト、カバーデザイン:YOUCHAN
- 編集担当:高梨治(彩流社)
- 出版社:彩流社
- 発売日:2018年2月27日
- 判型/ページ数:A5判/320ページ
- 価格:本体2400円+税
- ISBNコード:9784779124419
- Webサイト:『丘の上 豊島与志雄 メランコリー幻想集』 | 彩流社