『「現代詩手帖」2015年5月号、特集「SF×詩――未知なる詩の世界へようこそ!」』

2015年4月28日発売 | 天瀬裕康、荒巻義雄、岡和田晃、飛浩隆、増田まもるほか | 思潮社

SF詩とはなにか? SF×詩で新たな表現の可能性を切り開く、画期的特集!

『「現代詩手帖」2015年5月号、特集「SF×詩――未知なる詩の世界へようこそ!」』カバー

「いまや言語に支えられた内面的な風景もテクノロジーに支配されており、…そこからの解放をめざすなら、言語そのものをラジカルに変容させる必要があると思います。それこそがSF‐詩のはたらきの一つでしょうね」(増田まもる)

「共通しているのは「言葉の後先」、つまり言葉が生まれてくる以前にあるものと、言葉によって構築されたものを解体する可能性と、その両方に近接しようとする思考や言語の運動だということでしょうか」(水無田気流)

SFと詩の接続、ニューウェーブの拓いた詩的可能性など、かつてない角度からSFと詩を論じた初の本格的特集。
豪華執筆陣による書きおろし競作、エッセイ、論考、翻訳を収録し、まさにファン必携の一冊です!

書誌データ

特集内容

◎鼎談「世界観を変える力」

  • 増田まもる+水無田気流+河野聡子

◎作品

  • 天沢退二郎「偽『初夢』から『SF』の方へ」
  • 水無田気流「まつりびとれいこんまれいいち」
  • 最果タヒ「次元の孤独」
  • 円城 塔「シャッフル航法」
  • 飛 浩隆「La Poésie sauvage」
  • 酉島伝法「橡(つるばみ)」
  • 広瀬大志+伊藤浩子「女人結界」

◎改訂訳

  • ラングドン・ジョーンズ『レンズの眼』より/増田まもる訳
  • リチャード・コールダー『デッドボーイズ』より/増田まもる訳

◎エッセイ「SFと詩」

  • 荒巻義雄「詩・科学・SF/三位一体説」
  • 天瀬裕康「《短詩型SF=SF詩論》――SF詩への歴程」
  • 髙塚謙太郎「言葉というSF」

◎論考「SF詩論」

  • 生野 毅「「未来」と「回帰」――SFと詩の〈岬〉に向かって」
  • 岡和田 晃「林美脉子という内宇宙(ドキュメント)」
  • 波戸岡景太「いかなるボウイ的存在が、はるかの高みからそれを聞こうぞ? ――トレイシー・K・スミス『LIFE ON MARS 火星の生命』を読む」
  • 橋本輝幸「英語圏のSF詩」